サトリアーノ・ディ・ルカーニアのカーニバルにおける主人公は、村の森に生息するツタに覆われた樹木男「ルミット」です。 この祭事は、ルカーニア・アペニン山脈国立公園内にある自治体の樹木の儀式でもあります。

この儀式では、自然と人間との強い絆が讃えられ、カーニバル最終日に先立つ土曜日に、バジリカータ州の自治体数と同じ数である131の樹木男「ルミット」が”歩く森”を成し、環境保護のメッセージを発信しながら、緑豊かな村の広場を彩ります。 インスピレーションとなったのは、既にニューヨークの近代美術館MoMAで発表されたミケランジェロ・フラマルティーノによる映画インスタレーション「アルベリ」でした。

サトリアーノ・ディ・ルカニアのカーニバルの間、何世紀にも渡って受け継がれた伝統に則り、カーニバル最終日に先立つ日曜日の朝、「ルミット」たちがおもむろに姿を現して村の通りを歩き回り、ドアをノックして贈り物を受け取ります。そして、その代償として縁起の良い祝福の言葉を残していくのです。

そして午後には、熊や四旬節(※1)などその他の典型的な仮面のパレードや、「結婚式」のシーンを演出したミサが催されます。

※1…復活祭の46日前の水曜日から復活祭の前日までを指す。

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