バジリカータのコミックとゲーム:新たな角度からの州プロモーション
di Antonio Nicoletti
2021年より、バジリカータ州観光局では、コミックとゲームというコミュニケーション・ツールを用いた新たな州の魅力発信に取り組んでいます。そこでは、我々の州に存在する歴史的文化的遺産が、漫画やゲームの題材として登場し、より身近に感じていただけます。もちろんそこには、ウンベルト・エーコ(Umberto Eco )やオレステ・デル・ブオーノ(Oreste Del Buono)といった偉大なる執筆家たちへの感謝も忘れてはなりません。かつて低俗な文化としてイタリアで虐げられてきた漫画やビデオゲームは、現在、グラフィック・ノベルとして、書店での売り場を広げ、新たに誕生する作品の数々が、その価値が認められてきていることを物語っています。
MoMA(ニューヨークにある近現代美術専門の美術館)の館長によれば、”卓逸したビデオゲームの中には、現代芸術における最高のものが内包されている”のだそうです。
ならば、今日、「マインクラフト」のようなビデオゲームがMoMAで展示されているのならば、そこで繰り広げられる冒険は、”伝えられる”だけでなく、”文化として育まれている”というべきなのではないでしょうか!そして、それが、実存する地域を取り扱ったものならば尚のことです。エペイオス(「トロイアの木馬」の建造者として知られるギリシア神話に登場する人物)よりも、ピタゴラスよりも、「ヘラクレアの青銅板」よりも新たな方法で語られる物語が、メタポントの海岸からわずかに入った内地で繰り広げられています。
楽しくて教育的な我々のビデオ・ゲームは、ルカーノの大地の環境や自然公園、保護されている多くの文化遺産を価値あるものとして紹介しています。
ビデオ・ゲームと並び、漫画も、そのフィクションの物語を通して、土地の文化の価値の大切さを伝えています。
バジリカータ州にとってこの新たな形の発信は、州内に存在する自然・文化遺産とその美しさ、伝統を伝えるものであり、幅広い年代の方に親しんでもらいたいと思っています。そして、それが、カワウソやコウノトリ、古代松、人々、そして、ガチョウやネズミ!に至るまでの身の回りを取り巻くものへの価値の再発見に繋がるようでしたら幸いです。
バジリカータのコミックやゲームを楽しみながら、州の魅力を是非ご満喫ください!