冬の味覚と香り

濃厚な風味と強い香りが伝統的な冬のルカーニア料理の特徴です。古から紡がれた冬ならではの滋養に富んだ料理です。

さぁ、レシピを参考に、冬のルカーニア料理を作ってみましょう!

冬のメニュー

<前菜>
タラとジャガイモのスフォルマティーニ

<プリモ・ピアット>
フェリチェッリ・パスタ(※1)のサルスィッチャ・”ペツェンテ”(※2)とホースラディッシュ ソース和え

<セコンド・ピアット>
豚ロース肉のトゥルシ産オレンジ添え

<ドルチェ>
ナスプロ(※3)のタラッリ(※4)

<ワイン>
マテーラ DOC

※1… バジリカータ州および南イタリアの典型的な手製パスタ。

※2… バジリカータ州の典型的なソーセージ。ペッツェンテという形容詞は、豚のあまり高級ではない部位、脂肪が多く価値の低い部位(腹部、頬、肩、脂肪由来のものなど)が使われ、脂肪の割合は他のソーセージよりもはるかに高いです。

※3… ドーナツの飾りに使用されるアーモンドの粉末とキャラメル状の砂糖の混合物

※4… イタリア南部で食される伝統的な固焼きパン。「ナスプロのタラッリ」は、バジリカータ州を中心とした南イタリアで主にカーニバルの時期に伝統的に作られる、甘いドーナツのこと。

クリスマスのメニュー

材料(4人分):

  • 塩タラ 400g
  • ジャガイモ 400g
  • 玉ねぎ 1個
  • 牛乳 1/2 リットル
  • クリーム 200ml
  • 白ワイン 1杯
  • タイムとマジョラム 大さじ1
  • 塩コショウ

*付け合わせ*

  • ラマーティ・トマト 4個
  • ルカーニア産 エキストラバージンオリーブオイル IGP 大さじ 4
  • ニンニク 1片
  • マジョラムソルト

作り方:
タラを2日間冷水に浸し、水を数回取り替えながら注意深く塩抜きをします。 タラの皮を取り除き、一口大に切ります。
ジャガイモは皮をむき、半分だけを立方体に切ります。 鍋でタマネギをタラとジャガイモと一緒に炒めます。 数分間加熱したら、白ワインを加え、アルコール分を蒸発させます。
その後、牛乳を加えて40分間煮ます。 調理の途中で、クリーム、塩、コショウ、ハーブ類を加え、さらに加熱を続けます。 残りのジャガイモは薄切りにして塩茹でします。 ミニトマトを熱湯に浸し、氷に入れて皮と種を取り除き、角切りにします。 型にバターを塗り、ジャガイモのスライスとタラの混合物を加えます。 適度な温度のオーブンで加熱し、スフォルマティーニの完成です。その後、お皿の上に逆さまにして、型から取り出し、ニンニクとマジョラムでソテーしたチェリートマトのスライスを添えてできあがりです。

フェリチェッリ(Ferricelli)はバジリカータ州の典型的なパスタの形です。 カーニバルの期間中、多くの村ではサルスィッチャ・”ペツェンテ(pezzente)” とラディッシュのソースで食されます。また、サルスィッチャ・”ペツェンテ” ”は典型的なバジリカータ州の食材で、豚のあまり高級ではない部位、脂肪が多く価値の低い部位で作られるソーセージの一種です。 脂肪の割合が非常に高いため、そのまま食す用のものではありませんが、ラグーやスープ、シチューの風味付けに使用されます。 ホースラディッシュの根(Armoracia Rusticana)は、甘くて少しスパイシーで、何よりも強い香りとバルサミコのような風味があり、バジリカータの伝統料理によく用いられます。

材料:

  • 再製粉したデュラム小麦セモリナ 300 g
  • 小麦粉 200g
  • 卵1個
  • 塩 適量
  • 水 適量
  • サルスィッチャ・”ペツェンテ” 4本
  • トマトソースまたは皮をむいたトマトをミキサーにかけたもの 1L
  • ニンニク 1片
  • ルカーニア産 エキストラバージンオリーブオイル IGP 大さじ 2
  • すりおろしたペコリーノ・カネストラート・ディ・モリテルノ・チーズ 60 g
  • リコッタチーズ 40g
  • ホースラディッシュ

作り方:

大きめの鍋でニンニク片を炒め、トマトと粗く刻んだソーセージを加えます。 弱火で1時間ほど煮た後、ニンニクを取り出します。
その間に、2種類の小麦粉を台に乗せ、中央にくぼみを作ります。そこに 卵、水1杯、塩ひとつまみを加えて捏ねます。均質でぎっしりとした生地にするために、必要に応じてさらに水を加えます。生地を濡れた布またはラップに包んで冷蔵庫で30分休ませます。その後生地を小さなボール型に分割し、約6 cmの円柱形がになるまで手で伸ばします。それを太めの針金の周囲に被せてコロコロと転がすと、独特な形状の手製のマカロニができあがります。そのパスタをたっぷりの塩水で数分間茹でます。 パスタをソースとチーズを合わせて味付けします。 お皿に盛り付け、おろしたてのわさびを添えてできあがりです!

材料 :

  • 豚ロース肉のポークチャップ 5枚分
  • トゥルシ産オレンジ 2個
  • un peperone crusco di “Senise” ridotto a scaglie
  • フレーク状にしたセニーゼの”ペペローネ・クルスコ”
  • トリュフ酢 2滴
  • ルカーニア産 エキストラバージンオリーブオイル IGP

作り方:
トゥルシ(Tursi)産オレンジの皮をむきます。そして、皮は千切りに、実は円形のスライスに切ります。
大きな鍋にオリーブオイルを熱し、カットした皮、次にスライスした豚ロース肉を入れます。 数分間加熱し、さらにオレンジのスライスを加え、さらに5分間加熱してから、フレーク状にしたセニーゼの”ペペローネ・クルスコ” を加え、しばし加熱した後酢を数滴加えます。 お皿に豚ロース肉とオレンジを乗せ、ソースを肉の上に注いだら完成です。

材料

*タラッリ*

  • 小麦粉 1kg
  • 卵 5個
  • 塩 ひとつまみ
  • 砂糖 大さじ1
  • アニスリキュール 1杯
  • *ナスプロ*
  • 水 250ml
  • 砂糖 500g
  • メタポンティーノ産レモンの皮と果汁 1個分

作り方:
小麦粉にくぼみを作り、中央に卵を割り入れ、砂糖、塩ひとつまみ、アニスリキュールを加えます。 滑らかで均質な生地が得られるまですべてを混ぜます。 ドーナツの形を作り、180度で黄金色になるまで焼きます。
タラッリは冷めるまで放置し、その間、砂糖、水、レモン汁、皮を鍋で混ぜてナスプロを準備します。 沸騰したら2、3分放置します。 タラッリをボウルの中で完全に覆われるまで回転させてコーティングします。 ナスプロが白くなるまでベーキングペーパーの上で乾燥させてできあがりです。

ワイン「マテーラ」は、2005年にDOCの認証を受け、「マテーラ(赤)」、「マテーラ(プリミティーヴォ)」、「マテーラ(ロッソ・イオニコ)」、「マテーラ(グレコ)」、「マテーラ(ビアンコ)」、「マテーラ(スプマンテ)」の6種類のワインが含まれます。
その名前は、”サッシ”の街であるマテーラと、ベルナルダ(Bernalda)、カルチャーノ(Calciano)、チリリアーノ(Cirigliano)、コロブラーロ(Colobraro)、クラコ(Craco)、フェランディーナ(Ferrandina)、ガラグーソ(Garaguso)、グレゴラーネ(Gorgoglione)、グラッサーノ(Grassano)、グロットーレ(Grottole)、イルシーナ(Irsina)、マテーラ(Matera)、ミリオーニコ(Miglionico)、モンタルバーノ イオーニコ(Montalbano Jonico)、モンテスカリオッソ(Montescaglioso)、ノヴァ・シリ(Nova Siri)、オリヴェート・ルカーノ(Oliveto Lucano)、ピスティッチ(Pisticci)、ポリコーロ(Policoro)、ポマリコ(Pomarico)、ロトンデッラ(Rotondella)、サランドラ(Salandra)、サン・ジョルジョ・ルカーノ(San Giorgio Lucano)、サン・マウロ・フォルテ(San Mauro Forte)、スカンツァーノ・イオーニコ(Scanzano Jonico)、スティリアーノ(Stigliano)、トリカリコ(Tricarico)、トゥルシ(Tursi)、ヴァルシーニ(Valsinni)の市域全体を含む、イオニア海岸に沿ってムルジャまで広がる州全体の双方に由来します。 ブドウは海抜700メートルまで栽培されたブドウ畑で生産されます。
「マテーラDOC」は、木の風味がわずかに感じられるかもしれませんが、これはで伝統的な手法に従い樽熟成を行なっているためで、木の種類によって色や風味が異なります。