秋のメニュー

 

<前菜>
そら豆のピューレ、ワイルドチコリとピストゥッチ(Pisticci)産のクロスティーニ添え

<プリモ・ピアット>
アリアニコ風ストラッシナーティ・パスタ(※1)煮込みソーセージ、エリンギ、チェリートマト、ポドリカ牛のスモーク・プロヴォローネ・チーズ 添え

<セコンド・ピアット>
タラのロトンダ産ポヴェレッリ豆 DOP添え

<ドルチェ>
栗のはちみつタルト

<ワイン>
アリアニコ・デル・ヴルトゥレ

※1… 「引きずった」という意味を持つ南イタリアの典型的な手製ショート・パスタ。

秋の味覚と香り

秋のバジリカータは、新鮮な香り、味わい豊かな食材、おいしい料理に溢れ、家庭や地域のレストラン、農家などでそれを楽しむことができます。
代表的な食材/料理としては、きのこ、栗、自家製パスタが、ルカーニアの食卓を魅力あふれるものとしています。

さぁ、レシピを参考に、秋のルカーニア料理を作ってみましょう!

材料(4〜6人分):

  • 殻付き乾燥そら豆 300g
  • ワイルドチコリ 200g
  • ルカーニア産 エキストラバージンオリーブオイル IGP 大さじ3
  • ピストゥッチ(Pisticci)産のクロスティーニ
  • 塩 少々

 

作り方:

豆を一晩水に浸します。 翌日、水を変えて塩ひとつまみを入れて茹でます。 液体がすべて蒸発し、混合物がクリーム状になったら、火から下ろします。
それとは別に、ワイルドチコリを塩水で湯通しし、水気を切り、ソラマメのピューレに加え、さらにオイルを加えてすべてを混ぜます。 ピストゥッチ(Pisticci)産のクロスティーニと共にお召し上がりください。

材料(4人分):

  • ストラッシナーティ・パスタ 400 gr
  • 生の”ルカネガ”(※1) 200gr
  • エリンギ 200gr
  • チェリートマト 200g
  • アリアニコ・ワイン(赤) お好みで
  • スモーク・プロヴォローネ・チーズ 100gr
  • ルカーニア産 エキストラバージンオリーブオイル IGP お好みで

※1… ロンバルディア州、ヴェネト州、その他アルプス地域、およびバジリカータ州で、ソーセージのカテゴリー属す新鮮な豚肉の腸詰。その起源は、古代ローマ時代のルカーニアに遡るとされています。

作り方:

油をひいたフライパンでみじん切りにした玉ねぎとにんにくを炒め、エリンギを加えて炒め、塩、こしょう、パセリのみじん切りで味を整えます。
別のフライパンに油を入れ、みじん切りにした玉ねぎ、にんにくを炒め、そこにミニトマトを入れて軽く火を通し、塩で味を調えます。
さらに別のフライパンに油を入れ、みじん切りにした玉ねぎとにんにくを加えて炒め、砕いたソーセージを加えてよく焼き色をつけ、赤ワインを加えて蒸発させ、香り豊かなハーブと先に炒めたエリンギを加えます。
ストラッシナーティ・パスタをたっぷりの塩水で茹でて水を切り、ソースと和えてよく混ぜ、チェリートマトを添えます。
皿に盛り、表面にスモーク・プロヴォローネ・チーズ をたっぷりとのせて完成です。

材料(6人分):

  • タラ 600g
  • ロトンダ産ポヴェレッリ豆 (DOP) 300g
  • タマネギ
  • ルカーニア産 エキストラバージンオリーブオイル IGP お好みで
  • 塩 適量
  • セニーゼの”ペペローネ・クルスコ” 適量

作り方:

たっぷりの油で玉ねぎを炒め、そこに別に茹でておいたロトンダ産の豆を加え、最後に流水で下処理したタラの切り身をスープに投入します。 塩とオレガノで味付けし、蓋をしたまま15分間蒸します。
盛り付けの際に、セニーゼの”ペペローネ・クルスコ” とブルスケッタを添えて完成です。

材料(8人分):

*タルト生地*

  • 小麦粉 500gr
  • 精製砂糖 250gr
  • バター 250gr
  • 塩 ひとつまみ
  • すりおろしたレモンの皮
  • 全卵 2個
  • 卵黄 1個

*詰め物*

  • リコッタチーズ 400gr
  • 砂糖 250gr
  • 卵 4個
  • “グラーノ・コット”(※1) 250gr
  • ゆで栗 250gr
  • 砂糖漬けのフルーツ 50gr
  • 松の実 70gr
  • ルカーニア産 栗の蜂蜜 適量

※1 … 麦を茹でたもの
.

作り方:

タルト生地を準備します。柔らかくしたバターと砂糖、レモンの皮、塩ひとつまみ、卵を混ぜ、最後に小麦粉を加え、生地を加熱せずに手早くすべてを混ぜ合わせます。 冷蔵庫で30分ほど休ませます。

ボウルにリコッタチーズと砂糖を混ぜ、卵、グラーノ·コット、砂糖漬けの果物、そして最後に砕いた栗を加えます。

めん棒を使って生地を0.5センチメートルの厚さに伸ばし、バターと小麦粉をまぶしたタルト型に生地を置きます。 めん棒をかけて余分な部分を取り除き、フォークの先で刺して、先に用意しておいたリコッタチーズのフィリングを流し込みます。 短冊状のパイ生地を使ってタルトの上に格子を作り、その上に松の実を均等に散らします。 タルトを180°に予熱したオーブンで約3540分間焼きます。

きつね色になったらオーブンから取り出し、冷めたらすぐに粉砂糖をたっぷりふりかけ、温めた栗蜂蜜を少しずつ添えていただきます。

アリアニコという言葉は、«ellenicum»という言葉に由来し、実際、ヴルトゥレ(Vulture)地区の火山帯を背景にしたバジリカータのこの一角にブドウの木を持ち込んだのはギリシャ人でした。

これらのブドウの木から、アリアニコが生産されたのです。アリアニコは、その最大の崇拝者である詩人ホラティウスでさえも詠った DOC ワインです。強烈なルビーレッドの色とビロードのような温かく濃厚な味わいがこのワインの特徴です。

多くのワインメーカーが重要な投資を行い、かつてはバジリカータ州内の市場かせいぜい南イタリアのみの市場だったワインが、今では世界各地に輸出されるまでとなりました。

2010年8月、「アリアニコ・デル・ヴァルトゥレ・スペリオーレ(Aglianico del Vulture Superiore)」は、DOCGワインとなり、原産地呼称を取得しました。この種類の名称は、このように分類された類似のワインの平均と比較して、本質的な品質的特徴に関連して、特定の価値があると考えられ、少なくとも 10 年間、既に 「DOC (統制原産地呼称)」 として認証を得ている必要があります。伝統的な自然、人的、歴史的要因の結果として、いま現在、国内外において名声と商業的価値を獲得しています。

「アリアニコ・デル・ヴァルトゥレ(Aglianico del Vulture)」を讃える目的で、毎年多数のイベントが開催され、ワインそして、典型的な地元食材を用いた郷土料理を味わうことができます。

専門家によると、アリアニコは、1年熟成させて飲むのが望ましいとされていますが、瓶詰めされてから5年以上経過しているとさらに美味しいという意見もあります。いずれにせよ、ワインを適切に保管すれば、熟成には限界がありません。リオネロ(Rionero)、バリレ(Barile)、ラポッラ(Rapolla)、リパカンディダ(Ripacandida)、ジネストラ(Ginestra)、マスチート(Maschito)、フォレンツァ(Forenza)、アチェレンツァ(Acerenza)、メルフィ(Melfi)、アテラ(Atella,)、ヴェノーザ(Venosa)、ラヴェッロ(Lavello)、パラッツォ・サン・ジェルバジオ(Palazzo San Gervasio)、バンツィ(Banzi)、ジェンツァーノ・ディ・ルカニア(Genzano di Lucania)、モンテミローネ(Montemilone)、この産地名を覚えておいてください。このエリアを訪れたのなら、ワインを最高のマリアージュで楽しむことができます。